2014年3月22日土曜日

『インシテミル』

久しぶりに映画をみた。といっても映画館ではなく、DVDで。

何年も前の映画を含め、気になっている映画は何本もあったので、その中の一本『インシテミル』をみた。




公開していたときは、それなりに話題になっていたような気もするし、自分のまわりの友人も何人か面白いと言っていたような気もする。

しかし、個人的には・・・微妙だった。


心理実験のバイトを行ったのだが、結局最後まで、実験の目的がわからず。

起承転結の起伏もあまりなく、全体としてどうもメリハリがないように感じた。

閉鎖空間の中に10人が7日間閉じ込められ、その間に色々事件(殺人事件)が起こる。

その事件に対し、探偵役を決め、犯人を多数決で決めていくという設定だったはずなのに、途中からルールはどこへいったのやら。




ただ、演出については考えながらみた。

物語は車で心理実験の会場に向かっているところから始まる。

特に説明もなく、少し進んだところから始まるのだが、そういう構成の仕方も定石の一つでよくあるパターンだ。

ちょっとストックとしておこうと思う。


続いて、車中で登場人物について、行動の描写を一人一人カメラワークで映していく。

あえてセリフでの説明はないので、想像力をかきたてられる。これも演出か。



実験の会場に入ってからの場面では、テーブルの上から登場人物を映しているシーンがある。

これもなにか独特の効果をもたらすカメラワークなのではないかと思う。

多分、監視をしている感じを出す効果ではないか。



起承転結という点から言えば、一人目の死亡からが承、二人同時に死亡し、携帯電話で映像が配信されているシーンの部分から転だと思うがどうだろう。


一人目の死亡の時点で、多数決をとる際に、綾瀬はるかが演じている役が反対に票をいれれば4対4でドローになる場面がある。

そこで、綾瀬はるかは棄権をするのだが、なぜドローにするのか、その時点では疑問だった。

映画をすべて観終わってから、考えてみたらわかった。

綾瀬はるかは、実は主催者側の人間なので、あそこで反対に一票いれドローにしてしまうよりは、棄権をして誰かを投獄したほうが面白くなるだろうから棄権をしたのだろう。

そして、また展開を動かすために、投獄された人を解放するのも綾瀬はるかなのだが。



偶然性とはなんだろうか。

この映画に限らず、物語というのはどのように進むのかいつも気になっている。

よく、偶然の出来事を用いて、展開をさせるのはあまりよろしくないとはいうが、偶然性とはどういうものなのだろうか。

例えばこの映画で例を出すならば、

(一人目が死亡する前のかなり前半の方で)

お酒があることを発見するシーン。

ミステリー小説があることを発見するシーン。

(消灯後初めて部屋にいった際)

隠しカメラを発見するシーン。

凶器を発見するシーン。


読んでいた小説が下巻に続くとなってしまうシーン。
(その後下巻をとりにいくため、消灯後に部屋をでて殺されてしまう。)

ガードの巡回周期についての提案。



これらは偶然性とはいうのだろうか。


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